ダイエットを始めようと思ったら!まず最初におさえる5つの原則 vol.2

ダイエットを始めようと思ったら!まず最初におさえる5つの原則 vol.2

ダイエット

武蔵小山のパーソナルトレーナー沖津です

こんにちは、武蔵小山のパーソナルジムEAGLE BASEで活動するパーソナルトレーナーの沖津です。
今回はダイエットをスタートしたいと考えた時に、まず最初に抑えておきたい項目を取り上げました。
どれも奇抜な内容ではなく、基本を押さえたもので面白みには欠けるかもしれませんが確実かつ健康的なダイエットを行う為に、今回ご紹介する5つの原則を実践してみましょう!

1 . 適切な計画と目標を立てる

まずは適切な計画を立てること、そして無理のない目標を立てていきましょう。
そもそもどうして痩せたいと考えたのかを自分の中で明確にしましょう!

”どうして”を明確にする

カウンセリングの際に、痩せたいと思った理由について伺うと『なんとなく・・・』という方が意外にもとても多いです。

自分自身の中で痩せたい理由を言語化できていない場合が多く、そういった方は
まずどうしてなのかというのを明確にさせるところから始めていきましょう。
もしどうしても浮かんでこなければ、最初はこじつけでもよいから痩せる目的を作り出して見ることが重要です!

目的によっては単純に体重を○○kg落とす、ということが適切ではない場合もあります。

本当に達成したい目的によっては計画・目標の変更が必要です。

”いつまでに”を明確にする

期日に関しても同様で、なんとなく○○位の時期までに・・・ではなく、いつまでにがより具体的であればあるほど目標達成できる可能性は高まります。

そしてその期日は、
無理のないものか? 実現可能なものか? 健康を害する恐れはないか?
この3点に関して特に注意して計画を立てましょう。
上記の3点の目安としては、1kgあたりの脂肪のカロリーは約7200kcalとされています。

単純計算をすると月を30日で割ると、1kgの脂肪を落とすのに1日あたり約240kcalの摂取カロリーを減らすか、消費カロリーを増やすかということになります。2kg減らしたいければ480kcal、3kgなら720・・・となります。

だいたい茶碗1杯分のごはんで約240kcal程度。
運動で240kcal消費するなら体重60kgの人で1時間半~2時間程度のウォーキングが必要です。
運動でのカロリー消費は意外にかけた時間の割にはそこまで多くないと感じるかもしれません。

それでもその期日までに無理なく痩せられるのか?
もう一度じっくり考えてみましょう。

”どのくらい”を明確にする

そして体重減を目標とした場合の減量幅を決めていきます。
”なぜ”・”いつまでに”を基にどれくらいの体重を落とすのか決めましょう。
年齢・性別・体重・筋肉量・運動歴・性格など様々な要因によって適切な減量幅は違います。

結婚式を控えているなど特殊で緊急な理由がない限り、最大でも1ヶ月あたり体重の5%程度までに控えましょう。

急激な減量は筋肉量の減少につながりやすく、体重が減ったわりに体脂肪率が減らない・体調不良を引き起こしやすい・きつくて続けられないといったリスクを抱えることになります。

無理のない範囲で70kgの方で月に3.5kg程度60kgの方で3kg程度を基準に考えましょう。

2.食事の改善をする

計画・目標が決まったら、次は食事に関する意識・取り組みについてです。

”食事制限”ではなく”食事の改善”

食事制限と食事の改善、意味としては似て非なるものです。

ほとんどの場合ダイエットをしよう、体重を落とそうと考えた時に目標体重までいけば後はリバウンドして元に戻ってもいいやと考える人は多くないはずです。
ダイエットをする過程が過大な”制限”を伴い非日常的できついものであればあるほどその後キープするのは難しくなります。

半年後、1年後には継続していられないようなダイエットではなく、日々の食事・生活・運動を見直して改善していく、あらゆる習慣の改善をしていくという意識を持ち続けましょう!

目標期日から逆算して、一日の摂取カロリーを決める

やや厳しめに見積もりましょう。ただし明らかな低栄養状態にならないように気を付けてください。

仮に2ヶ月で5kg体重を減らすという計画を立てたとすると、
7200kcal×5kgで36000kcal のカロリー上のマイナス収支が必要な計算になります。
2か月で考えると1日あたり600kcalの摂取カロリーと消費カロリーでのマイナス収支が必要です。

ダイエットをしたい40代女性がいると仮定して、その人の1日の消費カロリーが平均1800kcalだとします。
その人がジムに通いだし、トレーニングや歩行数など運動量を増やして消費カロリーを普段より+200kcalしたとすると1日の消費カロリーは2000kcalになります。
食事を改善するようにして摂取カロリー1日平均1600kcal摂るようにした場合、1日あたりのカロリー収支はマイナス400kcalとなります。

400kcal × 60日 = 24000kcal
が2ヶ月当たりのカロリー収支のマイナスになります。

1kgの脂肪は7200kcalなので
24000kcal ÷ 7200kcal = 3.3  となります

なので理論上は2ヶ月後には3.3kg減る計算になります。
色々な要素が複雑に絡みあうので、必ず綺麗にこれだけ落ちる訳ではないですが
こちらの計算を目安にしてみましょう。

今はカロリー計算のアプリなども充実していますので、そういったものを活用しながら計算してみましょう。
おススメのカロリー計算アプリは、カロミル・myfitness pal ・あすけん などが使いやすいのではないでしょうか。

ただし、体重の減りが遅いからといって摂取カロリーが基礎代謝を下回るようなことは絶対にしないよう気をつけましょう。

PFCバランスを決める

たんぱく質・脂質・炭水化物の3大栄養素のことをマクロ栄養素を呼びます。
そしてマクロ栄養素の比率をPFCバランスと呼びます。
それぞれ、グラムあたり
たんぱく質(P):4kcal/g 脂質(F):9kcal/g 炭水化物(F):4kcal/g
のカロリーとなっています。

ベーシックなダイエット法の、ローファットダイエットと呼ぶ脂質を抑えるダイエット法であれば
全体のカロリーから
P:25% F:15% C:60%  になるように計算し、
規定量のたんぱく質の摂取が難しければ
P:20% F:20% C:60% 程度を目安にしましょう。

やや糖質を抑えたんぱく質を摂取するのなら3:3:4法と呼ばれる
P:30% F:30% C:40% のPFCバランスで、
いわゆるローカーボダイエットと呼ばれる、ケトジェニック法、糖質制限であればP:30% F:60% C:10% を目安に実施します。

しかし基本的には、糖質制限には長期に実施することでのリスクがあったり
うまく実施できないと低血糖状態になり頭がボーっとしたり、フラフラになってしまいます。
また普段の生活において糖質を極端にカットし続けるというのは非日常的で継続しにくいことが多い為、我流でやらない、実施しても短期にとどめることをおススメします。

おススメは、ラーメンや麺類などの単品のものを避けて、ベースは脂質を抑え気味にした定食スタイルの食事を摂ると栄養バランスも整う為、そのような食事を心がけましょう。

 

日々の運動量を増やす

よほどトレーニング好きではない限り、一般的な社会人の方の場合は週に5-6回もトレーニングを実施するのは難しいと思います。
ほとんどの場合、スポーツクラブに通っている社会人の方は週に1~2回程度の利用が大半を占めます。
週に1-2回、1時間前後の運動での消費カロリーに過度な期待をするよりも、日常生活での運動量を増やすように心がけましょう。

すぐに取り組めることの例としては、エレベーターは使わず階段を使う、近い距離は車や公共機関を使わず歩くようにする、なるべく座っている時間を普段から減らすよう取り組むことから始めます。

歩数を増やす

iphoneユーザーであれば、ヘルスケアアプリから一日の歩数・運動量がわかります。歩数系アプリをとったり万歩計を購入してもよいかもしれません。
常に持ち歩いている訳ではないと思いますので、完全に正確な歩数を知るのは難しいですが大まかに把握することができます。

以下、厚生労働省が策定する健康日本21からの引用です。

身体活動量と死亡率などとの関連をみた疫学的研究の結果6)からは、「1日1万歩」の歩数を確保することが理想と考えられる(注)。日本人の歩数の現状では、1日平均で、男性8,202歩、女性7,282歩であり、1日1万歩以上歩いている者は男性29.2%、女性21.8%である(平成9年度国民栄養調査)。最近10年間の歩数の増加傾向を考慮して、当面10年間の目標として、男女とも歩数の1,000歩増加を目指し、1日平均歩数を男性9,200歩、女性8,300歩程度を目標とする。1,000歩は約10分の歩行で得られる歩数であり、距離としては600?700mに相当する。その結果1日1万歩以上歩く者は男性37%、女性30%になると見込まれる。

https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b2.html

また、

(注)1日1万歩の根拠
 海外の文献から週当たり2000kcal(1日当たり約300kcal)以上のエネルギー消費に相当する身体活動が推奨されている6)。歩行時のエネルギー消費量を求めるためのアメリカスポーツ医学協会が提示する式を用いて、体重60kgの者が、時速4km(分速70m)、歩幅70cm、で10分歩く(700m、1000歩)場合を計算すると、消費エネルギーは30kcalとなる。つまり1日当たり300kcalのエネルギー消費は、1万歩に相当する。

https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b2.html

上記のように、歩行の目安として最初は厳しいかもしれませんが1日当たり1万歩以上を目標にしましょう。厚生労働省の奨励する歩数であり60kg程度の人であれば300kcalを1日に消費できる計算です。

仮に1日の歩数が4000歩の人がいたとして、それを毎日10000歩まで歩数を増やすようにしたとすると1日あたり180kcalのエネルギー消費の増加が見込まれ、1か月で5400kcalのカロリー消費で2ヶ月続けると10800kcalの消費が見込まれます。
そして上記に記載したように、脂肪1kgあたり約7200kcalです。

つまり1日の歩数を増やすだけでなんと2か月で1.5kg痩せる計算になります!

1日の歩数を6000歩増やして、かつそれを毎日続ける、、、となると難しい面もあるかもしれませんが、ダイエットを決意する方は運動不足の傾向や日常の運動量の不足を感じている方も多いでしょうから実践する価値は大いにあるはずです。

4.ウェイトトレーニングを中心とした運動を実施するメリット

ウェイトトレーニングをすることでのメリットは実は非常に多いです。
メインとしては、並行してトレーニングを実施することで筋肉の減少が抑えられます。
通常は、体重を減らしながら筋肉量を増やすというのは難しいですが
ウェイトトレーニングが初めての方や、久しぶりのいわゆる運動初心者の方は筋肉量の増加が見込める場合もあります。

ではどうして筋肉量を維持・向上できると良いのでしょうか。

基礎代謝が上がる

こちらは参考文献や研究によってかなり数値の違いがありますが、筋肉量が1kg増量することで約13kcal程度消費カロリーが増えるといわれています。
更に増えた筋肉を支えるために、肝臓・腎臓・心臓の筋肉も増えるといわれており、運動時の代謝も増えたりなど結果として筋肉量が1kg増えることで1日の基礎代謝が50kcal増えるともいわれています。

上記に記載したように、10分歩行することで30kcal程度カロリーを消費すると考えるとたった50kcalしか増えない、、と考えるトレーナーも勿論いらっしゃいます。
1kg筋肉量を増やすというのも決して簡単ではないですが、個人的にはそれを実践できたとき、一ヶ月・一年単位で考えると決して無視できない消費カロリーになるというのが現在の私の考えです。

50kcal/日 × 365日 = 18250kcal と年間でこれだけの基礎代謝増が見込めます。
脂肪は1kgあたり7200kcalなので、1kg筋肉が増えるだけで年間で約2.5kg脂肪が落ちる計算になります。
もちろん様々な要素がからみあってくるので必ずそうなるというわけではないですが、机上の理論としてはこのように考えることもできます。

更にそれ以上のメリットとして見た目の変化があげられます。

見た目が変わる

なんだか当たり前といえば当たり前な気もしますが、見落とされがちながらとても重要です。
多くの人は、体重が落ちる=痩せると考えているように感じます。確かに体重が減って脂肪が落ちたというケースもあると思います。
ただ、あまりにも体重計に表示される数字だけに左右されるのは得策とは言えません。

特に無茶なダイエットによって筋肉量が減ってしまうとかなり貧相な体になってしまうケースが多いです。
特に食事制限のみで体重を落とした場合には、体重が落ちた割に下っ腹が減らない・・・とかお尻が垂れてみすぼらしくなった、、というケースが多いように感じます。

特に身長と体重から算出するBMIと呼ばれる体格指数が、18~19以下の女性は体重を落とすことばかりに囚われるのではなく、筋肉量・体脂肪率に焦点をあてて頑張りましょう!
自身のBMIがわからないという方は下記のリンクから計算をしてみましょう。

https://keisan.casio.jp/exec/system/1161228732


体重のわりにお腹周りが気になる・・・二の腕が気になる・・・という方はウェイトトレーニングを頑張ることで変化を感じられるはずです!

こちらもよく言われることとして、同じ1kgの脂肪と筋肉なら脂肪の方が体積が多いということもおさえておきましょう。
体積比で脂肪は筋肉よりも見かけ上20%多く見えるということも言われています。

つまり同じ身長・体重であれば、
筋肉が多いほうが細く見えて脂肪が多いほうが太く見えるということです。

筋肉 脂肪模型

こればかりは個人の価値観によるところも非常に大きいですが、本当の、そして本来の目的から考えると体重を減らすこと自体が好ましくないケースも非常に多いです。

有酸素が好きであればあり!嫌いであれば無理にしなくてもOK。

有酸素運動も勿論やってもOKですが優先順位が凄く高いというわけではありません。  
理由としては、時間対効率があまり良くないということがあげられます。
そして上記に上げたトレーニングによるメリットを打ち消してしまう事が大いにあり得ます。

そして、意外にも体を痛めるリスクがそこそこ高いということがあげられます。
条件によって変わりますがランニングであれば自体重の約2~4倍程度の負荷がかかるともいわれています。
運動がかなり久しぶりの方や、明らかな過体重の人はやらない方が良いでしょう。

スポーツクラブなどでも、運動を始めた時に張り切ってランニングをして膝や腰など関節を痛める人が非常に多いです。
自分で思っているよりも関節への負荷は大きいということを覚えておきましょう。
やるのなら、早歩きでのウォーキングかプールがあれば水中歩行を。スポーツクラブでよく見かけるステップマシンなどもよいでしょう。

まずは日常生活の項でも上げた、普段の生活から歩行量を増やすことを心がけましょう!

5.キャッチーなコピーのダイエット法に惑わされない

SNS・TV・雑誌

最近だと、YOUTUBEや、SNSでのダイエットや運動にまつわる発信がものすごく増えており、まさに玉石混合といった様相を呈しています。

中にはエビデンスに基づいた有益な情報も増えており、上手に使えばとても役立つものですが、いわゆるトンデモ理論的なものも散見されます。

TVなどは放送の時間もあったり、視聴率の為なのか編集の都合でキャッチーな作りになってしまい目立つ部分のみフューチャーされて誤解を招くようなものや誇大な表現が多い印象です。

○○するだけで○○kgやせる!!

多くの場合○○だけで!・簡単に!というような表現のダイエットは極端なものに振り切ってしまっているものが多いです。

それを一生続けられるのであればよいですが、多くの場合はその場限りになってしまってリバウンドをしてしまう可能性大でしょう。

まと

よく知人から○○ってどうなの??とかこれTVで、SNSで見たけど痩せる?
痩せたいんだけど何やったらいいの?と聞かれることが多いです。

上記でここまで記載したことは奇抜な内容はなくトレーナーや、ダイエットを繰り返している人にとっては普遍的な内容です。

ですが、大事な事は【急がばまわれ】です。

流行りの方法や奇抜な方法に次々と飛びつくことに時間をかけてしまうよりは、コツコツと日々の生活・運動を見直すことから始めていきましょう!