「筋肉痛になったら休んだほうがいい?」
「トレーニング後いつも筋肉痛になるのはなぜ?」
「筋肉痛を早く回復させる方法はある?」
トレーニングに筋肉痛はつきものですよね。
休んだほうがいいのか、そもそも原因は何なのか、気になる人も多いはず。
私は普段マラソンのトレーニングをしていますが、ハードなトレーニングをした後は筋肉痛になることがよくあります。
ですが、適切な回復方法を実践することで痛みが長引くのを防げます。
本記事では、トレーニングで筋肉痛になったら休むべきか解説。
また、筋肉痛の原因や回復を早める方法などもあわせて紹介します。
トレーニングによる筋肉痛に適切に対処し、気持ちよく身体を動かせるようになりましょう!
筋肉痛ならトレーニングを休むべき?
結論として、筋肉痛がある場合はトレーニングを休むのがおすすめです。
筋肉痛は、運動によって筋肉に細かな損傷が生じ、それが修復される過程で炎症や痛みが発生することで起こります。
この修復過程は、筋肉の成長に必要です。
しかし、十分な回復時間が確保されないと、損傷が蓄積し、筋肉や関節に大きな負担がかかる可能性があります。
また、一般的な筋肉痛は、運動後すぐには現れません。
スポーツ科学の研究では「遅発性筋肉痛(DOMS)」と表現され、運動後24~72時間に現れます。
オークランド工科大学の論文では、以下のように述べられています。
「DOMSは、関節可動域の減少、衝撃の減衰、ピークトルクの低下を引き起こすことで、運動能力に影響を及ぼす可能性があり、筋肉の靭帯や腱に慣れないストレスがかかることもある」
つまり、筋肉痛のままトレーニングを行うと、痛みをかばうために正しい姿勢を維持できないためケガにつながるということです。
一般的には、筋肉痛が完全になくなるまでには2~3日かかることが多いです。
以下の記事では、疲労回復を早める方法について解説しているので、参考にしてください。
トレーニングの疲労回復を早める方法5選!おすすめの食べ物もあわせて解説
次に、筋肉痛になる原因を紹介します。
普段のトレーニングで当てはまっていることはないか、チェックしてください!
筋肉痛になる3つの原因
ここからは、筋肉痛になる原因を3つ紹介します。
普段のトレーニングを思い返して、当てはまっているものがないかチェックしてください!
過剰な負荷のトレーニング
筋肉痛になる原因1つめは、筋肉に過剰な負荷がかかるトレーニングです。
通常より高い重量や強度などでウェイトトレーニングを行うことで、筋肉の線維に微細な損傷が発生し筋肉痛となります。
私は、普段はゆっくりのジョギングがメインですが、インターバル走のような強度の高いトレーニングをすると筋肉痛になりやすいです。
筋肉痛は、トレーニング効果の一部としてポジティブに捉えられることもありますが、過剰な負荷を繰り返すと、疲労の蓄積やケガのリスクが高まります。
強度や回数、セット数などは徐々に増やしていくことがポイントです。
焦らず、丁寧なフォームを意識してトレーニングをしましょう!
慣れていない運動
筋肉痛になる原因2つめは、慣れていない運動です。
普段行わない動作や初めて行う種目なども、筋肉痛の大きな原因になります。
これは、使い慣れていない筋肉に急に負荷がかかることで、損傷や炎症が起きるためです。
私はランニングコーチとして、初心者ランナーの方も多く指導しています。
正しいフォームを身につけるためのエクササイズをしてもらうと、慣れていない動作のため、筋肉痛になる方が多いです。
普段行わない動作にチャレンジする場合は、筋肉の適応力を引き出すためにも運動強度を調整しながら徐々に慣らしていくことが大切です。
また、正しいフォームも、過剰な負担を避けるポイントになります。
不十分なウォームアップ
筋肉痛になる原因3つめは、不十分なウォームアップです。
筋肉が冷えたまま激しい運動を行うと、筋肉の線維や周辺の組織が硬い状態のまま強い負荷を受けやすくなります。
特に、冬の寒い日に関節を痛めやすいのはこのためです。
ウォームアップは筋温を上げ、血流を促進することで筋肉の柔軟性を高め、関節の可動域を広げる役割があります。
例えば、ウォームアップには、軽いジョギングや動的ストレッチなどがおすすめです。
これにより筋温・体温を上げ、筋肉痛だけでなく運動中のケガのリスクも軽減されます。
以下の記事でも、動的ストレッチについて解説しているので、気になる方はチェックしてください。
トレーニングにストレッチは必要?効果を高める3つのポイントを解説!
最後に、トレーニングによる筋肉痛の回復を早める方法を紹介します。
ぜひ、トレーニング後に意識してくださいね!
筋肉痛からの回復を早める方法
筋肉痛からの回復を早めるには、以下の方法がおすすめです。
・余計な運動はせず、安静にする
・8時間以上の十分な睡眠をとる
・タンパク質、糖質を普段より多めに摂る
・ストレッチをする
・お風呂に浸かる
このように、食事・睡眠の質を高め、安静にすることが回復への近道です。
ストレッチでは、一つの部位に対して30秒以上は伸ばすことを意識しましょう。
ストレッチ時間に関する研究でも、15秒行ったグループに比べ、30秒または60秒行ったグループの方が筋肉の柔軟性が高まったことがわかっています。
お風呂上がりや就寝前などに、ぜひ取り入れてください!
まとめ
今回は、トレーニングで筋肉痛になったら休むべきか解説しました。
筋肉痛のままトレーニングを行うと、回復が遅れるだけでなく、ケガのリスクも上がります。
筋肉痛の原因は様々ありますが、筋肉痛を抑えるには適切な負荷設定が必要です。
いつも以上の負荷にチャレンジすることも大切ですが、少しずつ負荷を増やすように心がけてください。
トレーニングによる筋肉痛に適切に対処し、気持ちよく身体を動かせるようになりましょう!
参考文献
(1)Cheung K, Hume P, Maxwell L. Delayed onset muscle soreness : treatment strategies and performance factors. Sports Med. 2003;33(2):145-64. doi: 10.2165/00007256-200333020-00005. PMID: 12617692.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12617692/
(2)Bandy WD, Irion JM. The effect of time on static stretch on the flexibility of the hamstring muscles. Phys Ther. 1994 Sep;74(9):845-50; discussion 850-2. doi: 10.1093/ptj/74.9.845. PMID: 8066111.
https://academic.oup.com/ptj/article-abstract/74/9/845/2729345?redirectedFrom=fulltext&login=false
執筆者紹介
- 松田純平(パーソナルトレーナー)
- 筆者の詳細
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