みなさんは、トレーニングとエクササイズの違いをご存知ですか?
両者はほとんど同じ意味だと思っている方は多いでしょう。
私も昔は、あまり深く考えずに「トレーニング」「エクササイズ」という言葉を使っていました。
しかし、両者には明確な違いがあり、指導現場でも使い分けるようにしています。
本記事では、トレーニングとエクササイズの違いについて解説。
また、どちらに取り組むべきか、3つの判断ポイントもあわせて紹介します。
トレーニングとエクササイズの違いを理解して、自分に合った方法を選択できるようになりましょう!
トレーニングとエクササイズの違いとは
早速、トレーニングとエクササイズの違いについて、それぞれ解説します。
実は両者には明確な違いがあるので、場面によって使い分けられるようになりましょう!
トレーニングとは?
日本スポーツ協会(1)によると、トレーニングは以下のように定義されています。
“ スポーツパフォーマンスの向上を目指して行う思考や行為、作業の総称 ”
これは、競技者や指導者などに向けたガイドラインに示された内容です。
ですが、一般の方にも当てはまることで、わかりやすく解説すると以下のようになります。
「ある目標に向けて計画的かつ継続的に行われる運動・練習のこと」
例えば、私は現役マラソンランナーとして、マラソン2時間20分を目指しています。
この「2時間20分」を達成するために、計画的に目的を持って取り組んでいることから、日々のランニングは”トレーニング”と言えます。
このように、トレーニングとは「ある目標に向かって計画的に行う運動」ということです。
エクササイズとは?
厚生労働省(2)によると、エクササイズは以下のように定義されています。
“ 運動・活動量の単位で、運動強度の指標であるメッツ(METs)に活動時間(時)をかけた量の単位 ”
つまりエクササイズとは「目的に関係なく、1回あたりに行う運動そのもの」と解釈できます。
トレーニングとの違いは、計画性・継続性がないこと。
また一般的には、明確な数値目標があるわけではないが、健康増進のために行われる運動はエクササイズに分類されます。
例えば、とりあえず10回腕立てをしたり、30分ランニングをしたりしたとき、それは「エクササイズ」になるということです。
明確な目的はないけど、運動を始めたい人には筋トレがおすすめ!
以下の記事では、自宅でできる簡単なエクササイズを紹介しているので、ぜひ実践してください。
トレーニングなら筋トレから始めよう!家でできる5つの簡単エクササイズを紹介
次に、自分はトレーニングとエクササイズどちらが合っているのか、判断するためのポイントを3つ紹介します。
何か運動に取り組みたい方は、ぜひ参考にしてください!
自分に合う方法を判断する3つのポイント
ここからは、トレーニングとエクササイズ、自分にはどちらが合っているのか判断するためのポイントを紹介します。
運動への取り組み方で変わるので、自分はどちらで取り組むべきか考えてみましょう!
目的の方向性
トレーニングかエクササイズか判断する1つめのポイントは、目的の方向性です。
それぞれ、以下のような違いがあります。
エクササイズ:日々の健康維持やリフレッシュなどが主な目的の場合
トレーニング:筋力・筋力アップやスポーツパフォーマンス向上など、少し先を見据えた目標がある場合
ポイントは「気軽に楽しみたいか」「目指したいゴールがあるか」の違いです。
まずはエクササイズから始めてみて、何か目標ができたらトレーニングとして取り組む、というのもおすすめ!
以下の記事では、トレーニングメニュー一週間分の例を紹介しています。
トレーニングメニュー一週間分を3つの目的別に紹介!各種目のやり方やポイントなども解説
何から始めればいいのかわからない、という方はぜひ真似してください!
取り組み方のスタイル
トレーニングかエクササイズか判断する2つめのポイントは、取り組み方のスタイルです。
それぞれ、以下のような違いがあります。
エクササイズ:気が向いたときに、マイペースで無理なく続けたい場合
トレーニング:スケジュールや計画などに沿って進め、成長を実感したい場合
ポイントは「自由に楽しむか」「計画的に進めるか」の違いです。
例えば、ランニングを始めてみようと思ったときに、走る頻度や距離などを計画的に決める場合はトレーニングになります。
一方で、気分転換やストレス発散など、そのときに走りたいように走るときはエクササイズです。
ご自身の性格によっても変わるので、どっちが続けやすいか考えると良いでしょう!
負荷の感じ方
トレーニングかエクササイズか判断する3つめのポイントは、負荷の感じ方です。
それぞれ、以下のような違いがあります。
エクササイズ:リラックス感を重視し、楽しく続けられることを重視する場合
トレーニング:何かにチャレンジしたり成長を実感したりしたい場合
ポイントは「気軽に気分転換するか」「成長ややりがいを楽しむか」の違いです。
例えば、自宅で腕立てや腹筋などを行う場合、毎回10回×3セットと固定して行ったり、その日の気分によって回数を決めたりするときはエクササイズになります。
一方で「今日は10回できたから次は15回」「やる気が出ないけどいつもの回数は最低でもこなそう」のように、少しずつ成長したり、チャレンジしたりする場合はトレーニングです。
ゆるくマイペースに続けたい性格ならエクササイズ、ストイックに挑戦し続けたい方はトレーニングというイメージで取り組みましょう!
まとめ
今回は、トレーニングとエクササイズの違いについて解説しました。
似ている言葉ですが、計画性や明確な目標の有無などで、使い方が変わります。
また、自分がどちらに向いているか具体的な判断ポイントも紹介しました。
自分の目的や性格などに合わせて取り組み方を工夫してくださいね。
トレーニングとエクササイズの違いを理解して、自分にあった運動を続けましょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
参考資料
(1)トレーニング理論と実践 1トレーニング学の理論体系(日本スポーツ協会)
https://www.japan-sports.or.jp/Portals/0/data/ikusei/doc/k3-39.pdf
(2)e-ヘルスネット エクササイズ(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-015.html
執筆者紹介
- 松田純平(パーソナルトレーナー)
- 筆者の詳細
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