「筋トレの分割法って具体的にどうしたらいいの?」
「筋トレの分割法を始める前に注意点を知りたい!」
このように、筋トレの効率をあげる上では欠かせない「分割法」を自分のトレーニングに取り入れたい方も多いのではないでしょうか。
筋トレで分割法を活用できれば、さらに短期間で理想の身体を目指せます。
本記事では、筋トレの分割法について、現役トレーナーがくわしく解説します。
2分割や3分割の具体的なトレーニング方法も紹介するので、自分に合った分割法からチャレンジしてみましょう。
これから筋トレで分割法を取り入れていきたい人、筋トレの分割法が分からない人は、ぜひ参考にしてください!
筋トレの分割法とは?
分割法は、1960年代ごろにボディビルダーたちの間で始まり、今なお主流となっているトレーニング手法です。
胸・背中・脚・肩・腕などの部位ごとに身体を分割し、1回のトレーニングで特定の部位を集中的に鍛えます。
これを、部位を変え複数回に分けて全身をトレーニングする進めかたが分割法です。
分割法が広まる前は、多くのボディビルダーが一度の筋トレで全身の部位をカバーしていました。
しかし、このアプローチでは以下のデメリットがあります。
1.トレーニングの種目数が膨大になり、時間がかかる
2.トレーニング後半に疲労が蓄積しやすく、筋力アップに欠かせない男性ホルモンの分泌が減少する
これらを改善するためにも、現在では分割法を用いてトレーニングメニューを組み立てるのが一般的となりました。
分割法を取り入れると、次のようなメリットがあります。
1.部位ごとに集中してトレーニングできるため、全身をバランスよく鍛えられる
2.1日のトレーニング時間が短くなることで、筋肉の回復期間が確保でき、最小限に疲労をおさえられる
3.部位ごとに分けてコツコツ全身を鍛えるため、筋トレが習慣化できる
分割法を取り入れることで、より効率よく筋力アップし運動習慣もつけられます。
では、実際に筋トレの分割法にはどのような種類があり、何をしたら良いのでしょうか?
通常、筋トレの分割法は2分割、3分割、4分割のいずれかで行われます。
ここからは、それぞれの分割法について具体的に解説していきます。
筋トレの分割法(2分割)
筋トレ初心者が最初に検討すべき方法は2分割法です。
代表的な2分割法のアプローチは以下の2つです。
上半身と下半身に分ける
上半身(胸、肩、腕)と下半身(背中、脚)に分けてトレーニングします。
具体的なトレーニング例は以下となります。
【上半身の種目】
・胸:ベンチプレス、ダンベルフライ、ペックフライ
・肩:ショルダープレス、サイドレイズ、リアレイズ
・腕:アームカール、スカルクラッシャー
【下半身の種目】
・背中:ラットプルダウン、ローイング、デットリフト
・脚:スクワット、ブルガリアンスクワット、レッグカール
プッシュ(押す)とプル(引く)に分ける
トレーニングを「プッシュ(押す動作のトレーニング)」と「プル(引く動作のトレーニング)」に分ける方法です。
プッシュの日には胸、肩、上腕三頭筋のトレーニングを行い、プルの日には脚、背中、上腕二頭筋のトレーニングを行います。
具体的なトレーニング例は以下のとおりです。
【プッシュの種目】
・胸:ベンチプレス、ダンベルフライ、ペックフライ
・肩:ショルダープレス、サイドレイズ、リアレイズ
・上腕三頭筋:スカルクラッシャー、キックバック
【プルの種目】
・背中:ラットプルダウン、ローイング、デットリフト
・脚:スクワット、ブルガリアンスクワット、レッグカール
・上腕二頭筋:アームカール、プリチャーカール
2分割法を使用する場合、週に3回のトレーニングを行うことで、各部位に適切な刺激を与えられます。
例えば「プッシュ(胸、肩、上腕三頭筋)の日」→休み→「プル(背中、脚、上腕二頭筋)の日」→休み→「プッシュ(胸、肩、上腕三頭筋)の日」といったスケジュールです。
(スケジュール例)
月曜:プッシュ
火曜:休み
水曜:プル
木曜:休み
金曜:プッシュ
土曜:休み
日曜:休み
プッシュ・プルの場合、月曜日に「プッシュ」を行えば、つぎのプッシュトレーニングは金曜日になります。
このように、同じ部位を筋トレするなら、中3日の休息期間を挟む計算です。
鍛えたい部位に適切な頻度で刺激を与えることで、より効果的に筋力アップを目指せます。
筋トレの分割法(3分割)
3分割法は、上半身の部位をさらに分けて、3つのトレーニングを織り交ぜるやり方です。
代表的な3分割法のアプローチは以下の2つです。
「胸と上腕三頭筋」「背中と上腕二頭筋」「下半身と肩」の3つに分ける
胸のトレーニングを行う時、補助筋である上腕三頭筋を一緒にトレーニングするやり方です。
さらに背中のトレーニングを行う時は、補助筋である上腕二頭筋を同時に行います。
下半身と同じ日に肩もトレーニングすれば、上半身の疲労が無い状態で集中して鍛えられます。
「胸と肩と上腕三頭筋」「背中と肩と上腕二頭筋」「下半身」の3つに分ける
押す力(プッシュ)、引く力(プル)、下半身の3つに分けてトレーニングします。
プッシュのトレーニングでは「胸・肩(前面/側面)・上腕三頭筋」を、プルでは「背中・肩(後面)・上腕二頭筋」を鍛えます。
上半身を2回に分けてトレーニングするため、残りの1回で集中して下半身を強化できます。
筋トレの分割法(4分割)
さらに、本格的なトレーニングを行うボディビルダーは、4分割の方法を選択します。
4分割では、部位ごとに細かく分けてトレーニングを行います。
特に「胸・上腕二頭筋」「脚」「肩・上腕三頭筋」「背中・腹筋」という順序で分割する方法は効果的です。
4分割を取り入れる場合は、各部位が十分に回復するための期間をつくることが重要です。
例えば、胸を鍛える日には、上腕三頭筋ではなく上腕二頭筋を重点的にトレーニングします。
これにより、上腕二頭筋と大胸筋の両方をフレッシュな状態で刺激できるため、トレーニングの効果を最大限に引き出せるのです。
4分割は、効果を得やすい頻度で特定の部位を重点的にトレーニングするため、上級者向けのアプローチと言えます。
ここまで具体的な分割法のトレーニングを紹介しましたが、筋トレ初心者であればどれから始めれば良いのか悩みますよね。
つぎは、どのように分割法トレーニングを取り入れれば良いか解説します。
筋トレ初心者向けの分割トレーニング
多くの筋トレ初心者は、1回のトレーニングで全身に負荷をかけるため、体がついていかず挫折してしまいます。
基本的なアプローチとして、最もシンプルな2分割からスタートし、慣れてきた段階で分割数を増やしていくのがおすすめです。
トレーニングを長期的に続けると、種目数の増加にともない課題も増えます。
少しでも課題を解消するためにも、まずは2分割から始めて3分割に進み、最終的に上級者向けの4分割に挑戦すると良いでしょう。
自分の目標に合わせたトレーニングメニューで、地道に筋トレを重ねましょう。
筋トレの分割法の注意点
ここからは、筋トレの分割法をする際の注意点を解説します。
注意点をおさえて、正しいやり方でトレーニングしましょう。
最も鍛えたい部位は最初に取り組む
各トレーニング日におけるメニューを選ぶ際には、自身が特に強化したい部位を優先的に行うことがポイントです。
例えば、2分割法で上半身をトレーニングする日には、以下のような部位でどれを重要視するか最初に決めましょう。
・胸
・腕
・背中
・肩 など
腕のトレーニングを重視する場合、次は上腕三頭筋と上腕二頭筋のどちらを重点的に鍛えるか選びます。
もし上腕三頭筋を選んだら、その中でも長頭・外側頭・内側頭の中でどれに注力するかを検討していくことになります。
このように、こまかくトレーニングする部位を決めることで、着実に筋力アップを目指せます。
完全休養日を設ける
各部位の筋肉疲労を適切に回復させるために、休養日を確保することが不可欠です。
筋肉の構造上、分けて筋トレしたい部位でも、連動して負荷がかかるケースがあります。
例えば、胸と腕のトレーニングを分ける場合、胸を鍛えるためにベンチプレスを行うと、上腕三頭筋という腕の筋肉が補助筋として働きます。
もし上腕三頭筋が疲労から十分に回復していないと、最後までベンチプレスを上げきることが難しくなるのです。
このような問題を防ぐために、各部位の疲れが解消できる時間を取ることが重要です。
また筋肉の発達には、十分な休息、良質な睡眠、バランスの取れた栄養も欠かせません。
休養日を確保するだけでなく、睡眠の質を向上させ、健康的な生活習慣を実践することも意識しましょう。
まとめ
今回は、筋トレの分割法についてさまざまな視点から解説してきました。
分割法は、1回のトレーニングで特定の部位を重点的に鍛え、複数回に分けて全身をトレーニングする方法です。
通常は2分割から始め、3分割や4分割などへ段階的に進化させていきます。
分割法を取り入れる際には、部位ごとの関連性も考慮しながら計画を立てましょう。
ご自身の目標に適した分割方法を導入することで、より効果的で質の高いトレーニングが実現できますので、ぜひお試しください。
パーソナルジム『EAGLE BASE 』では、無料体験申込みを実施しています。
分割法トレーニングの具体的な計画方法や、筋トレについて気になることがありましたら、お近くの店舗をぜひご利用ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
執筆者紹介
- 荒川 裕太
-
コンサルティング会社に従事した後、トレーナースクールへ。
その後EAGLE BASEへ入社。
現在はエリアマネージャーとして、7店舗を統括。
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