「ランニングで疲れてくると脚が上がらなくなる」
「ベタッと潰れたような走りになってしまう」
「ランニングすると前ももが筋肉痛になる」
このような悩みを抱えたことはありませんか?
これらは、接地時間を短くすることで改善できる可能性があります。
私もマラソンを始めたばかりの頃は、疲れてくると膝が大きく曲がって潰れたような走り方になることが多かったです。
しかし、今回紹介するような走り方の意識やトレーニングを取り入れたことで、疲れても接地時間が短くなったと実感しています。
本記事では、ランニングで接地時間を短くする方法を解説。
また、現役ランニングコーチの私がおすすめするトレーニングもあわせて紹介します。
接地時間を短くして、疲れにくい効率的なランニングフォームを身につけましょう!
ランニングの接地時間を短くする方法3選
ここからは、ランニングの接地時間を短くする方法を3つ紹介します。
トレーニング的な内容や走っているときの意識など方法はさまざまです。
自分に足りない部分やできそうなものなどから試してください!
フラット着地を身につける
ランニングの接地時間を短くする方法1つ目は、フラット着地を身につけることです。
着地の方法は大きく次の3種類があります。
・かかと着地
・フラット着地
・つま先着地
この中で、最も効率的なランニングフォームにつながると言われているのが、フラット着地です。
かかと着地は「かかと→つま先」の順で蹴り出すことになるため、接地時間のロスになります。
一方でフラット着地は、足裏全面で着地してそのまま蹴り出すため、接地時間が短くなります。
つま先着地も接地時間が短いように感じますが、ランニング初心者やふくらはぎの筋力に自信のない方にはおすすめしません。
フラット着地は、上下動の少ない効率的なランニングフォームにつながります。
以下の記事でも解説しているので、あわせてご覧ください!
ランニングの上下動の理想とは?無駄が多いフォームの特徴3選とおすすめドリルを紹介!
ふくらはぎ・アキレス腱を鍛える
ランニングの接地時間を短くする方法2つ目は、ふくらはぎ・アキレス腱を鍛えることです。
ランニングでは、着地から脚が地面から離れるときに、アキレス腱の伸張反射という働きを利用しています。
これは「バネ」をイメージするとわかりやすいです。
バネは、指でギュッと強く縮めて、指を離すと大きく跳ねます。
このような動きが、ふくらはぎ・アキレス腱でも行われています。
そのため、ふくらはぎ・アキレス腱のバネを強化することで、地面からの跳ね返りが素早くなり接地時間の短縮が可能。
「接地時間を短くするトレーニング3選」で、簡単にできるトレーニング方法を紹介しますので、普段のランニング前に実践してください!
「熱々の鉄板」を意識する
ランニングの接地時間を短くする方法3つ目は「熱々の鉄板」を意識することです。
これは、自分の走るコース上に熱々の鉄板が並べられていて、その上を走るという考え方です。
当たり前ですが、熱々の鉄板の上には長時間とどまっていられないですよね。
この意識を持ちながら走ることで、自然と接地時間を短くすることができます。
長時間のランニングやマラソン大会などで、疲れてきて脚が上がらなくなったらぜひ試してください!
次に、ランニングの接地時間を短くするトレーニング3選を紹介します。
簡単にできるトレーニングもあるので、普段のランニング前に実践してください!
接地時間を短くするトレーニング3選
ここからは、ランニングの接地時間を短くするトレーニングを3つ紹介します。
1回のランニングで1種目でもいいので、走る前に実践してください!
両足ジャンプ
【目的】
ふくらはぎ・アキレス腱の「バネ」の強化
【やり方】
両脚をそろえた状態で、両足同時にジャンプします。
腕もリズムよく振りながら、少しずつ前進しましょう。
【回数】
10回×2セット
(10回行った後は40〜50mほどダッシュする)
【ポイント・注意点】
・頭から足先まで一本の棒になったイメージで、膝や足首が曲がりすぎないように行います
・前に進もうとしすぎると腰が引けてしまうため「進んでるか進んでないか」くらいの幅でOK
もも上げ
【目的】
・ふくらはぎ・アキレス腱の「バネ」の強化
・脚を引き上げるのに必要な大腰筋(腸腰筋)の強化
【やり方】
スタート地点から大股1歩の位置に目印を置く(土なら線を引く)
目印を超えないように素早く20回もも上げをする
【回数】
20回×2セット
(20回行った後は40〜50mほどダッシュする)
【ポイント・注意点】
・目印を越えないように1歩の距離を短く、かつ素早く上げ下げする
・上半身は地面と垂直になるよう真っ直ぐにキープ
バウンディング
【目的】
・太もも、おしり、ふくらはぎなど脚全体の筋肉の強化
・股関節の柔軟性の向上
【やり方】
ボールが弾むように大股で走る。
前に振り出した足の股関節・膝が90度くらいになるよう引き上げる(写真のような姿勢)。
【回数】
10歩×2セット
(10歩行った後は40〜50mほどダッシュする)
【ポイント・注意点】
・上半身は地面と垂直に真っ直ぐ
・ランニング初心者や筋力に自信がない方は、歩幅広めのスキップでOK
以上のトレーニングは、自分の体力レベルに応じて回数やセット数を調整してください。
ふくらはぎがパンパンになってしまったという方は、以下の記事でストレッチ法を紹介しているので参考にしてください。
ランニングでふくらはぎがパンパンになるNGフォームは?筋肉痛を防ぐ走り方の2つの秘訣!
最後に、ランニングで接地時間が短いほうがいい理由を解説します。
やる意味や目的を持ってトレーニングを行い、効果をアップさせましょう!
ランニングで接地時間が短いほうがいい理由
ランニングで接地時間が短いほうがいい理由は、大きく次の2つです。
①楽にスピードが出せるようになる
②脚の疲労を軽減できる
①はイメージしやすいと思います。
地面に脚が残っている時間が短い分、脚の回転が速くなりスピードが向上します。
マラソンレースの本番では、ずっと意識する必要はないですが、疲れてきて脚が上がらなくなってきたら、接地時間にも意識を向けてください!
接地時間を短くするということは、着地したときに膝が大きく曲がった「脚が潰れたような走り」になるのを防ぐことができます。
潰れたような走りになると、脚へグッと体重が乗り、すぐに疲労してしまいます。
しかし接地時間が短くなれば、大きな体重がかからなくなり、疲労を軽減できるということです。
このように、接地時間を短くすることにはさまざまなメリットがあります。
コツコツトレーニングを行って、接地時間の短い効率的なランニングフォームを獲得しましょう!
まとめ
今回は、ランニングの接地時間を短くする方法やトレーニングを解説しました。
ちょっとした意識や簡単なトレーニングで、接地時間を短くすることができます。
よく「長時間走ると脚が上がらなくなる」という方は、ぜひ今回紹介した意識やトレーニングを試してください。
接地時間の短いランニングフォームを身につけて、最後まで気持ちよく走れるようになりましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。
執筆者紹介
- 松田純平(パーソナルトレーナー)
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