「ランニングすると身体に力が入らなくなることがある」
「長時間走るとふるえに襲われることがある」
「マラソンの後半で急に疲労感がやってくる」
このような経験はありませんか?
一つでも当てはまるものがあれば、低血糖に陥っている可能性があります。
私もマラソンを始めた頃は、よくゴール直前で吐き気やめまいなどに襲われていました。
しかし、走る前の食事やランニング中の糖質補給について見直したところ、そのような症状は少なくなりました。
本記事では、ランニング中に起きる低血糖について解説。
現役プロランニングコーチが低血糖の原因や対策法を解説します。
低血糖の悩みを解消して、快適なランニングライフを取り戻しましょう!
ランニング中に起きる”低血糖”とは?
低血糖とは、血液中の血糖値が異常に低くなっている状態のことです。
ランニンのような運動が原因で起こる低血糖を、特に「運動誘発性低血糖」といいます。
低血糖は主に次のような症状が見られます。
・頭痛
・吐き気
・めまい
・ふるえ
・疲労感
・脱力感
・動悸
このような症状が見られた場合は低血糖の可能性があります。
低血糖のなりやすさには個人差があることがわかっており、なりにくい人はマラソンのような負荷の高い運動をしても低血糖になる可能性は低いです。
一方で、低血糖になりやすい人は、普段のランニングでも症状が出てしまうことがあるので対策法を理解しておくことが重要です。
また、毎日のように走っている方は、オーバートレーニングの可能性もあります。
まずは勇気を持って数日休んでみましょう。
以下の記事も参考にしてください。
ランニングを休む勇気を持とう!休んで良い理由と休み方のコツ2選を紹介
次に、ランニング中に低血糖が起こる3つの原因を解説します。
よく低血糖の症状が出る方も全く出ない方も、これから紹介する原因に当てはまっていないか確認しておきましょう!
低血糖が起こる3つの原因
ここからは、ランニング中に低血糖が起こる原因を解説します。
これらの原因に当てはまる方は、低血糖に陥りやすくなります。
自分の習慣を見直してみましょう!
糖質不足
低血糖が起きる原因の1つ目は、糖質不足です。
低血糖は、血糖値が低下している状態のこと。
つまり、単純に糖質をしっかりと摂取できていないと、体内で糖質が不足した状態になります。
特にダイエットで糖質制限をしている人は要注意です!
完全に糖質ゼロにするのではなく、ビタミンやタンパク質などとバランスよく摂取しましょう。
空腹時の激しい運動
低血糖が起こる原因の2つ目は、空腹時の激しい運動です。
食前の空腹状態でランニングをすると、低血糖に陥る可能性があります。
特に朝食前のランニングは注意が必要しましょう。
朝食前は夕食からかなり時間が経っており、体内の糖質は枯渇した状態です。
そのような状態で激しい運動を行うと、ただでさえ少ない体の糖質をさらに消費します。
私もよく朝食前にランニングをしますが、何も食べずに長時間走ると後半フラフラになることがあります。
空腹状態で走るときは、走る前に消化の良い食べ物を摂る、ゆっくり短い距離を走るなど対策を行いましょう。
一方で、空腹状態でのランニングは、マラソンのトレーニングとしてもダイエットとしても有効です。
以下の記事でも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
ランニングで体重が増加する意外な理由とは?簡単に痩せる2つのトレーニング方法を伝授!
過剰な糖質摂取
低血糖が起こる原因の3つ目は、過剰な糖質摂取です。
これは、先ほど解説した”糖質不足”と矛盾しているようですが、運動前に”過剰に”糖質摂取をしてしまうと低血糖を招く原因となります。
過剰に糖質を摂取してしまうと、同時にインスリンも過剰に分泌され、次のような流れを引き起こします。
・糖質の過剰摂取で血糖値が急上昇
↓
・インスリンが過剰分泌され血糖値が急降下
この急激な血糖値のアップダウンにより、低血糖の症状が現れます。
低血糖を気にして、走る前に大量の炭水化物を摂取している方は、それが原因となっている可能性があるので注意が必要です。
適度な糖質摂取を心がけましょう。
次に、低血糖への対策法を3つ紹介します。
低血糖の経験がある方は、ぜひ参考にしてください!
低血糖への対策法3選
ここからは、ランニング中に起こる低血糖への対策法を3つ紹介します。
普段のランニングやマラソン大会などで、低血糖に悩まされた経験のある方は、参考にしてください!
ランニング前の糖質摂取
低血糖への対策1つ目は、ランニング前の糖質摂取です。
低血糖は、体内の糖質不足により血糖値が大幅に下がってしまうことが原因です。
ランニング前に適切な糖質摂取を行うことで、防ぐことができます。
運動前の糖質摂取には以下の方法が有効とされています。
①走る3〜4時間前に体重1kgあたり1〜4gの糖質を摂取する
例)体重60kgの男性なら、白米お茶碗2杯分(糖質約70g)
②走る1時間前に高GI食品を摂取する
(あんぱん、食パン、もち、白米、うどんなど)
③運動開始直前に糖質を摂取する
(バナナ、エネルギーゼリー、羊羹などがおすすめ)
全て行うのではなく、この中から自分に合った方法を選んで実践しましょう!
私はマラソン大会の本番では、①を実践しています。
ただし、お腹に食べ物が残って気持ち悪くならないよう食べ過ぎには注意です!
ランニング中の糖質摂取
低血糖への対策2つ目は、ランニング中の糖質摂取です。
ランニングのように運動を長時間続けていると、筋肉や血液中の糖質がエネルギーとして消費されていきます。
ランニング中に、それを補うだけの糖質を摂取するのは現実的に難しいですが、疲労を遅らせることはできます。
ランニング中の糖質摂取のポイントは以下のとおりです。
①1時間未満のランニングでは、少量の糖質摂取でOK
②1〜2.5時間のランニングでは、1時間に1回30〜60gの糖質を摂取する
③2.5〜3時間のランニングでは、1時間に1回約90gの糖質を摂取する
④摂取するものは、固形・ゼリー状・液体など好きなものでOK
糖質の量は普段のランニングで試してみて、自分に合う量に調節してください!
スポーツドリンクの活用
低血糖への対策3つ目は、スポーツドリンクの活用です。
スポーツドリンクは、水分補給ができると同時に、糖質も含まれているので低血糖対策には有効です。
ランニング中に固形・ゼリー状のものを食べるのが苦手という方は、ぜひスポーツドリンクを摂取しましょう。
また、スポーツドリンクで口をゆすぐだけでもパフォーマンスが改善すると言われています。
マラソン大会の後半で、苦しくて飲み物も受け付けないときは、騙されたと思って試してください!
まとめ
今回は、ランニング中に起こる低血糖について、その原因と対策法を解説しました。
長時間のランニングや負荷の高いトレーニングでは、糖質不足で身体がフラフラになることがあります。
さまざまな対策法を紹介しましたが、一人ひとりの体質や好みによって相性があります。
普段のランニングで試してみて、自分に合う方法を見つけてください。
低血糖の悩みを解消して、快適にランニングを楽しみましょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
執筆者紹介
- 松田純平(パーソナルトレーナー)
- 筆者の詳細
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