「ビルドアップ走って何?」
「ビルドアップ走はどんな効果がある?」
「聞いたことはあるけどやり方がわからない」
ビルドアップ走は、ランニングを普段から行なっている方であれば、一度は聞いたことがあるでしょう。
私はプロランニングコーチとして、多くの市民ランナーをサポートしています。
指導の中で、初心者の高強度トレーニングの導入として、ビルドアップ走を取り入れています。
本記事では、ビルドアップ走をランニングで取り入れるべき理由を解説。
また、具体的なやり方もあわせて紹介します。
普段のトレーニングにビルドアップ走を取り入れて、効率よく体力をつけましょう!
ビルドアップ走とは?
ビルドアップ走とは、段階的に走るスピードを上げていくトレーニングです。
例えば、6kmのビルドアップ走を行う場合、以下のようにスピードを上げていきます。
0〜2km:5’00/kmペース
2〜4km:4’50/kmペース
4〜6km:4’40/kmペース
このように、区間を決めて徐々にスピードアップしていきます。
上記以外にも「時間」で区切ったり「感覚」でペースアップしたりと、やり方はさまざまです。
具体的なやり方は最後に紹介しますので、ぜひ参考にしてください!
ビルドアップ走は強度が高いので、やりすぎるとケガにつながります。
安全に行うためにも、まずは以下の記事を参考にして、理想的なランニングフォームを身につけてください。
ランニングの上下動の理想とは?無駄が多いフォームの特徴3選とおすすめドリルを紹介!
次に、ランニングにビルドアップ走を取り入れるべき理由を解説します。
初心者〜上級者まで、レベル問わず簡単にできるので、ぜひ普段のランニングに取り入れてください!
ランニングにビルドアップ走を取り入れるべき3つの理由
ここからは、ランニングにビルドアップ走を取り入れるべき理由を3つ紹介します。
ビルドアップ走は手軽にできて、さまざまなトレーニング効果が得られるのでおすすめです。
初心者でも簡単にできる
ランニングにビルドアップ走を取り入れるべき理由の1つめは、初心者でも簡単にできることです。
ビルドアップ走は、少しずつスピードを上げていくだけのシンプルなトレーニングなので、初心者でも簡単にできます。
私はプロランニングコーチとして、多くの市民ランナーを指導しています。
その指導の中で、高強度トレーニングの導入として、よく初心者の方におすすめしているトレーニングです。
実際、ビルドアップ走を取り入れた数ヶ月のトレーニングで、初マラソン完走にもつながっています。
心肺機能が強化できる
ランニングにビルドアップ走を取り入れるべき理由の2つめは、心肺機能が強化できることです。
ビルドアップ走は、ゆっくりペースのランニングに比べて、速いスピードを維持するために多くの酸素を取り込む必要があります。
そのため、このトレーニングを行うことで、酸素を取り込み利用する能力「最大酸素摂取量」が向上します。
最大酸素摂取量は、ゆっくりなランニングでも鍛えられますが、ビルドアップ走の方が効果は大きいです。
ただし、その分負荷も大きくなるため、週に1回程度の頻度で行いましょう。
ペース感覚が身につく
ランニングにビルドアップ走を取り入れるべき理由の3つめは、ペース感覚が身につくことです。
ビルドアップ走は少しずつスピードを上げていきます。
ペースが速くなるごとに、筋肉の使い方や呼吸の荒さが変わっていき、ペースごとの感覚が鍛えられます。
ペース感覚が身につくことで、以下のようなメリットがあります。
・マラソンレースでオーバーペースを防ぐことができる
・その日の調子がわかる
・レースで急なペースアップにも対応できる
私も、よくビルドアップ走を行なっています。
継続して行なっていると「この感覚なら今1km〇〇分ペースだな」と直感でペースを掴めるようになりました。
また、ランニングマシンを活用するのもおすすめ。
ランニングマシンは一定のペースを刻んでくれるので、初めて行う方はマシンで走ってみましょう!
以下の記事でも、ランニングマシンを使ったビルドアップ走を紹介しているので、参考にしてください。
ランニングマシンで痩せる最適なスピードは?ダイエットにおすすめなトレーニング2選!
最後に、ビルドアップ走の具体的なやり方を紹介します。
実際に行ってみて、自分に合った方法を見つけてください!
ビルドアップ走の具体的なやり方3選
ビルドアップ走は「段階的にスピードを上げる」トレーニングですが、その上げ方はさまざま。
ここからは、その中でも実施しやすいビルドアップ走のやり方を3つ紹介します。
自分がやりやすい方法や、走る環境に合っている方法などを選んで、実践してください!
目印・距離でペースを上げる
ビルドアップ走の1つめのやり方は、目印・距離でスピードを上げる方法です。
あらかじめ「〇kmごとにペースアップ」「電柱5本ごとにペースアップ」のように、距離や目標物を決めておきます。
具体的には、次のように行います。
・0〜3km:5分/kmペース
↓
・3〜5km:4分50秒/kmペース
↓
・5〜6km:4分30秒/kmペース
最初の1kmは、普段のランニングのペースがおすすめ。
ゆっくりなので落ち着いてスタートでき、最後は普段出さないようなスピードで走ることができます。
自分に最適な「普段のランニングのペース」がわからない方は、以下の記事も参考にしてください!
ランニングのペース1km5分は速すぎる?ゆっくり走るべき3つの理由と最適なスピードを解説!
この方法は、以下のようなメリットがあります。
・最初の区間がゆっくりなので、ウォーミングアップの代わりになる
・距離ごとに区切っているのでわかりやすい
・距離が決まっているのでペースが掴みやすい
このように、最も手軽にできるビルドアップ走と言えます。
初めてビルドアップ走を行う方や距離表示のあるコースで走る方などにおすすめです!
時間でペースを上げる
ビルドアップ走の2つめのやり方は、時間でスピードを上げる方法です。
時計をしながら走り、時間を決めて、その時間に達したらスピードアップします。
具体的には、次のように行います。
・0〜10分:6分/kmペース
↓
・10〜20分:5分50秒/kmペース
↓
・20〜30分:5分40秒/kmペース
このように、あらかじめ時間を区切っておいて、その間はペースを決めて走ります。
「1kmあたり〇分ペース」という調整が苦手な方は「時間だけ決めてペースは感覚で上げる」という方法でもOK!
この方法は、走る時間が決まっているので、自分のライフスタイルに合わせて行うことができます!
感覚でペースを上げる
ビルドアップ走の3つめのやり方は、感覚でスピードを上げる方法です。
決まった距離や時間を決めずに、自分の感覚だけでペースを上げていきます。
具体的なやり方は、以下のとおりです。
・「これ以上遅く走れない」くらいのスローペースでスタートします
↓
・感覚でいいので約100mごとに、じわじわとスピードを上げていきます
↓
・「これ以上スピードが上がらない」と感じたところで終了します
GPS機能付きのランニングウォッチを持っている方は、走り終わった後にペースの上がり方や走った距離などを見てみましょう(走っているときは時計を見ないでください)。
持っていない方は、毎回同じスタート地点から走り出し、どのあたりでゴールするか覚えておきます。
こうすることで、次のようにゲーム性を持って取り組むことができます。
「徐々に上げたつもりが〇kmから急にペースアップしてしまった」
「〇分/kmまで上がったと思ったがそれ以上のタイムで走れていた」
「前回より走った距離が伸びた!」
この方法は、自分の成長も感じられるのでおすすめです。
まとめ
今回は、ランニングにビルドアップ走を取り入れるべき理由と具体的なやり方を解説しました。
ビルドアップ走は、初心者でも簡単にできて、やり方も無限にある「楽しい」トレーニングです。
「ゆっくりのランニングに飽きた」「効率よく速くなりたい」という方は、ぜひチャレンジしてください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
執筆者紹介
- 松田純平(パーソナルトレーナー)
- 筆者の詳細
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